保険診療と自費診療のギモン

2025年4月1日

みなさんこんにちは!

今日は、

 

  TOPIC 1:歯科保険診療と自費診療の違いと選択基準

  TOPIC 2:銀歯(保険診療)のメリットとデメリット

  TOPIC 3:セラミック(自費診療)のメリットデメリット

  TOPIC 4:セラミックを長持ちさせるポイント

 

の4本立てでお話していきます。まず、よく患者様からご質問されることの多いこのテーマ、

 

 TOPIC 1:歯科保険診療と自費診療の違い

 

についてお話します。医科では例えば風邪を引いた時、保険診療で薬を貰ったりすることが大半かと思いますが、歯科も当然のように保険診療を選択することがベストなのでしょうか。

日本の歯科医院では、治療の費用に関して 保険治療(保険診療) と 自費治療(自由診療) の2種類があります。

 

1. 保険治療(保険診療)

  健康保険が適用される治療で、費用の一部を患者が負担し、残りを保険でカバーする仕組みです。

特徴

•国が定めた診療報酬制度に基づく:治療内容や料金が法律で決められている。

•比較的安価:一般的には3割負担(高齢者や子どもは1~2割負担)。

•基本的な機能回復が目的:見た目の美しさより、噛む・話すといった基本機能の回復が優先される。

代表的な治療内容

•虫歯治療(銀歯・コンポジットレジン)

•根管治療(歯の神経を取る治療)

•歯周病治療

•抜歯

•入れ歯(部分入れ歯・総入れ歯)

•ブリッジ(一部適用)

2. 自費診療(自由診療)

健康保険が適用されず、治療費を全額自己負担する治療です。

特徴

•治療の自由度が高い:最新技術や高品質な材料が使用可能。

•審美性が高い:見た目の美しさや耐久性を重視できる。

•治療の選択肢が広い:保険適用外のインプラントやホワイトニングなどが可能。

代表的な治療内容

•セラミックやジルコニアの詰め物・被せ物(銀歯の代わり)

•インプラント(人工歯根を埋め込む治療)

•ホワイトニング(歯の漂白)

•矯正治療(ワイヤー矯正やインビザラインなどのマウスピース矯正)

•精密根管治療(歯科用顕微鏡を使う根の治療)

 

 

大まかに言うとこのような違いがあります。

それでは、どちらを選ぶべきなのでしょうか?選択基準をお話します。簡単に分けると、、

 

•機能回復だけでOK →保険治療

•審美性や耐久性を重視したい→自費治療

•長期的に考えてトータルコストを抑えたい→場合によっては自費治療が有利(耐久性が高い素材を選べる)

 

どちらを選ぶかは、 治療内容・費用・見た目・耐久性 などのバランスを考え、自分に合った選択をするのが大切です。つまり、これに対する答えは人それぞれということになります。

ただし、それぞれの治療を選ぶ際、それぞれのメリットデメリットを把握しておく必要があります。

 

 

 TOPIC 2:銀歯(保険診療)のメリットとデメリット

 

例えば銀歯(メタルインレーや銀の被せ物)は、保険適用で安価に治療できるメリットがありますが、虫歯が再発しやすい(二次虫歯になりやすい) というデメリットもあります。その主な理由は以下の4つです。

 

 1.銀歯は歯とピッタリ密着しにくい

 

保険診療での型取りの材料は、自費診療のものに比べて安価なものを使用します。このため、精度は自費診療のものと

比較すると劣ります。また、経年的にセメントが溶け出すと歯との間に隙間が生じ、二次虫歯になるリスクが上がりま

す。

 

 2.金属は膨張や収縮などの変形を起こす

 

銀歯は 熱によって膨張・収縮 する性質があります。

 

•熱いものを食べると銀歯が膨張

•冷たいものを飲むと銀歯が収縮

 

   また、噛む力などにより金属は変形することもあります。これらの繰り返しによって、歯と銀歯の間にミクロの隙間

が生じやすくなり、虫歯の再発につながる のです。

 

 3.表面がザラつきやすく、汚れが付きやすい

 

銀歯は、セラミックと比べると 表面がザラザラしやすい ため、プラーク(歯垢)が付きやすく、細菌が繁殖しやすく

なります。

 

 4.銀歯の下の虫歯が発見しにくい

 

銀歯の下で虫歯が進行しても、見た目ではわかりにくいことが多いです。

また、レントゲンでも銀歯が光を遮るため、虫歯の進行が確認しづらいことがあります。その結果、虫歯に気づいた

ときには進行していて、神経を取る必要があるケースも あります。

 

また、セラミックはセメントを介して歯と化学的に結合(接着)しますが、銀歯は接着せず、セメントの摩擦力と

機械的な嵌合力で維持させる(合着させる)ため、外れないような形態にするべく、削る量が多くなってしまいます。

二次虫歯になってしまった場合、どんどん削る量が増えていき、歯への侵襲はどんどん多くなってしまうのです、、、

 

 

それでは、既に入っている銀歯をなるべく長持ちさせるためのポイントを3つお話します!

 

定期検診(半年に1回)で銀歯の隙間や虫歯のチェックをする

フロスや歯間ブラシ を使い、銀歯の周りも丁寧に清掃する

セラミック治療 に変えることで、虫歯リスクを減らす

 

銀歯は保険適用でコストが抑えられる一方で、虫歯の再発リスクが高いため、治療の再介入が必要になったり、それにより

削る量も増えてしまうので長期的に見るとセラミック治療の方が良い場合もあります。

 

 

 TOPIC 3:セラミック(自費診療)のメリットデメリット

 

自費診療であるセラミックのデメリットは費用が高いことがあげられます。ただし、高いにはそれだけの価値があります。自費診療はそれぞれのクリニックがコストに合った金額を設定するため、材料費や製作費(技工料)にコストがかかる場合、当然費用は高くならざるを得ません。そのため、セラミックの被せ物はおおよそ10万~20万円くらいかかります。そんなセラミックの最大のメリットは虫歯になりにくいことです。その理由は、主に以下の4つの特性によるものです。

 

 1.細菌が付きにくい(プラークの付着が少ない)

セラミックは表面が非常に滑らかで、水分や汚れを吸収しにくい性質を持っています。そのため、プラーク(歯垢)が

付着しにくく、虫歯や歯周病のリスクが低くなります。

 

 2.着色や劣化が少ない

銀歯(メタル)やプラスチック(レジン)は、時間とともに劣化し、表面がザラついたり、歯との境目に隙間ができ

やすくなります。

一方、セラミックは耐久性が高く、長期間ツルツルの状態を維持できるため、細菌がたまりにくいです。

 

 3.歯との密着性が高い

セラミックの詰め物・被せ物の型取りをする際は、精度の良い型取りの材料を使用することが多いため、出来上がって

くる被せ物の精度も良くなります。また、技工士さんが製作にかける時間も保険の材料に比べて長く、ルーペなど   を使って精密に作製していくため、歯との密着性は高くなります。

そのため、治療後に歯との間に隙間ができにくく、虫歯が再発するリスクが低くなります。

 

 4.金属アレルギーのリスクがない

銀歯(保険の金属)は、唾液によって微量の金属イオンが溶け出すことがあり、金属アレルギーや歯ぐきの黒ずみの

原因になることがあります。

セラミックは金属を含まないため、こうしたリスクがなく、歯ぐきや体に優しい素材です。

 

以上のように、セラミックは表面が滑らかで汚れが付きにくく、劣化しにくいため、虫歯のリスクが低い といえます。ただし、 日々の歯磨きや定期的な歯科検診は必須 です。

 

 

 TOPIC 4:セラミックを長持ちさせるポイント

 

セラミックが良いのは分かったけれども、セラミック治療の寿命(耐用年数)ってどのくらいなの?というご質問にお答えします。

セラミック治療の 寿命(耐用年数)は 一般的に約 7~15年 といわれていますが、適切なケアをすれば 20年以上持つこともあります。

 

セラミックの種類ごとの耐久年数の目安

セラミックの種類 耐用年数(目安) 特徴
ハイブリッドセラミック 5~10年 プラスチックを含むため耐久性がやや低い
オールセラミック 7~15年 天然歯に近い透明感があり、審美性が高い
ジルコニアセラミック 10~20年 強度が高く、奥歯にも適している
E.max(イーマックス) 10~15年 強度と審美性のバランスが良い

 

お口の中の状況は人によって異なるため、上記はあくまで目安ではあります。ただ高いお金をかけて入れたセラミックであればもちろん長持ちさせたいですよね。そのためのポイントを4つお話します。

 

 1.定期的な歯科検診(半年に1回)を受ける

 

   これが一番大事です。定期検診に通うことで、噛み合わせのチェック小さなトラブルの早期発見 が可能に

なります。 歯ぎしりや食いしばり の影響を確認してもらうのも重要です。

 

 2.ナイトガード(マウスピース)を使う

 

   歯ぎしり・食いしばりが強い人は、セラミックが割れるリスクがあります。就寝時に ナイトガードを装着 することで

負担を軽減できます。

 

3.硬いものを無理に噛まない

 

氷、硬いナッツ、骨付き肉などを強く噛むとヒビが入る原因 になります。特に オールセラミックは強い衝撃には弱い    ので注意が必要です。

 

4.適切な歯磨きをする(歯と歯ぐきの境目に注意)

 

セラミック自体は虫歯になりませんが、歯とセラミックの境目から虫歯になる可能性があります。歯ブラシや

電動歯ブラシ、フロス・歯間ブラシを活用すると効果的です。

 

いかがでしたか?保険診療、自費診療をともに理解した上で選択していくのが大切です。専門的な内容も含む難しい

お話もあるので、分からないこと、不安なことがございましたら担当の先生やスタッフにお気軽にご質問ください。

また、なるべく歯を長持ちさせるには、材料の選択だけではなく、その後のメンテナンスが非常に重要であるということ

を知っておいていただけると嬉しいです!

 

それではまた!

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