歯の詰め物について知っておきたいこと
2025年4月30日
みなさまこんにちは!仙台ファースト歯科の工藤です。
もうすぐ待ちに待ったゴールデンウィークですね!みなさまはどのようにお過ごしする予定でしょうか。
さて、今回は虫歯治療における治療の選択肢のひとつである”詰め物”について具体的なお話しを書いていきたいと思います。
詰め物とは、簡単にいうと虫歯で削った穴にコンポジットレジンと言われる樹脂(プラスチック)を光で固めながら即席で塞いでいく治療です。
歯科治療自体お口の中では実際にどのような治療が行われているのか想像がつきにくくい部分だと思うので、これから治療を考えている方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。
ぜひ最後まで読んでください!
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①コンポジットレジンとは?
②臨床操作とテクニック
③利点・欠点
④まとめ
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①コンポジットレジンとは?
コンポジットレジンとは、有機ポリマーと無機フィラーの複合材料です。主に虫歯の除去後に欠損部分を直接修復する「ダイレクトボンディング法」に使用されます。
●主成分と構造
•有機ポリマー
:Bis-GMA、UDMA、TEGDMAなどのモノマーが使用され、これらは紫外線や可視光で硬化(重合)しプラスチック状になります。
•無機フィラー
:シリカ、ガラス系フィラーなどの微粒子で、粒子径や含有率によって物理的強度や研磨性が変化します。
•カップリング剤
:シランカップリング剤により、有機ポリマーと無機フィラーが化学的に結合できます。
●適応症
コンポジットレジンの使用範囲は年々広がっており、以下のような場合に適応されます。
・う蝕(虫歯)の治療
う蝕の範囲によっては適応できない場合もある
・歯の欠け、破折の修復
外傷などで欠けた前歯などを補う
・隙間の改善(すきっ歯など)
見た目の改善(審美歯科)
・変色歯のカバー
色調を整える目的で、ホワイトニングで改善できない変色など
・歯頚部(歯と歯茎の境)のくさび状欠損の修復
加齢やブラッシング圧で起こる欠損の補修
・仮歯、テンポラリー修復

②臨床操作とテクニック
コンポジットレジン修復は、精密な操作と湿潤環境の管理がとても重要になります。
●ステップ概要:
1.診査·診断
う蝕や欠損の有無を確認し、X線などで深さや歯髄との距離を評価します。
2.う蝕除去·形成
まず、う蝕の箇所を過不足なく除去します。う蝕の部分のみを削ったままだと、上にエナメル質だけが薄く独立して残ってしまった遊離エナメル質が残存している状態です。このままだと脆弱で破折しやすいため基本的に遊離エナメル質部分は除去します。また、より歯質とコンポジットレジンの接着効果を高めるために選択的にベベル(歯の切削面のエッジ(端)を斜めに削る処理)を付与します。このように必要最小限の形成を行います。
3.エッチング·プライマー·ボンディング処理
ここの工程は歯質とコンポジットレジンが化学的、機械的により接着しやすくなるための操作になります。ジェル状のエッチング(エナメル質:リン酸、象牙質:選択的処理)を塗布後、液状のプライマー・ボンディング処理を行います。
4.コンポジットレジン充填
形成をおこなった窩洞にコンポジットレジンを充填し光で硬化していきます。光がコンポジットレジンを硬化できる深度は限界があるため、積層充填をすることで硬化不良の防止につながります。また、コンポジットレジンは硬化する際に体積が収縮します。一度に大量に硬化させると、収縮応力が大きく歯質との間に隙間(コントラクションギャップ)やエナメル質の微細な亀裂(ホワイトマージン)が生じる可能性が高くなるため、薄い層で少しずつ充填することで、収縮ストレスを分散させることができます。
5.形態修正·研磨
天然歯と違和感のないよう、形態修正、咬合調整および最終研磨を行います。
●注意点:
•マトリックスの適切な使用
下の写真のように歯と歯の間のう蝕の際は歯の形態を回復するためにマトリックスと言われる”枠”を設置します。また、補助器具としてウェッジやVリングなどを使用するとより隣接面の再現性を高めるに有効となります。

•湿潤環境の管理
コンポジットレジンの治療では、接着力の確保が成功の鍵を握ります。
そのため、治療中に唾液や湿気を排除することが非常に重要です。その方法のひとつが、ラバーダム防湿の使用です。
【ラバーダム防湿の概要】
ここでラバーダム防湿についてもう少し詳しく説明させてください。
ラバーダム(Rubber Dam)は、薄いゴム製のシートで、治療する歯以外の部分を覆う器具です。歯科治療中に、唾液·湿気·細菌·呼気中の水分が治療部位に入り込むのを防ぐために使用されます。
コンポジットレジンの接着処理では、歯の表面が完全に乾燥している必要があります。しかし、口腔内は常に湿気があり、舌や唾液によって治療部位が汚染されやすい環境です。そこでラバーダムを使用することで、治療の精度と成功率を高めることができます。
·唾液や湿気の影響
❌ 接着力の低下 → レジンの剥がれや二次う蝕の原因に
❌ 細菌の混入 → 充填後の虫歯の再発リスク増加
❌ エッチング·ボンディングの効果低下 → 強度不足・耐久性の低下
ラバーダムを使用することで、これらの問題を防ぎ、強固な接着と長持ちする詰め物を実現できます。


●コンポジットレジン修復におけるラバーダム防湿のメリット
接着強度の向上
湿気の影響を防ぎ、レジンと歯の接着力を最大化できます。また、唾液・血液の混入を防ぎ、接着不良や剥がれのリスクを低減できます。
治療精度の向上
明瞭な視野を確保できることも特徴です。歯科医師にとって装着した状態としていない状態では明らかに見え方が違います。患者さまのお口を開けた状態を持続できより精密な治療が可能となります。さらに唾液や舌が邪魔にならないため、細かい操作がとてもしやすいです。
治療後のトラブルを予防
接着強度が向上することで、二次う蝕(詰め物の隙間から虫歯が再発するリスク)を減らしたり、CRの変色や剥がれのリスクを低下させることができます。
患者さまの快適性向上
お口の中に水が流れ込むのを防ぐこともできるので、患者さまの不快感を軽減することにもつながります。また、特に小さい器具や薬剤を使用する場合、誤嚥や誤飲のリスクを抑えることができます。実際に患者さまから『ラバーダムを装着しながら治療した方が楽!』というお声をきくことが多いです。
●ラバーダム防湿の注意点
ラバーダムが使用できないケース
✔ 極端に深い虫歯 → ラバーダムを固定できない場合あり
✔ 歯が大きく破折している場合 → クランプで固定が難しい
✔ ラテックスアレルギーのある患者 → ラテックスフリーのラバーダムを使用する
患者さまの違和感や呼吸への影響
✔︎ラバーダム装着時に違和感を感じる患者さまもいるため、説明と配慮が重要
✔︎鼻呼吸が難しい方はラバーダムが苦しく感じることがあるため、事前に確認する
●ラバーダムが特に重要な治療
✅ コンポジットレジンの充填
✅ セラミックの接着(接着ブリッジ、インレーなど)
✅ ダイレクトボンディング
✅ 根管治療(感染予防のため)
当院の場合だと、上記の場合のような自費診療における治療と保険診療の根管治療のみで使用します。コストと治療時間確保の関係から、保険診療におけるコンポジットレジン修復でのラバーダム防湿の使用は現状難しい状況です。自費診療でしっかりお時間をいただいた上で、より精度を高めるためにラバーダムを装着していきます。
③利点と欠点
コンポジットレジンについて話を戻します。
●【利点】
•審美性:天然歯に近い色調と透明感が再現可能。
•接着修復:健全歯質の切削量を最小限に抑えられる。
•即日修復:型取り・技工工程不要で、1回の来院で完了。
•修理性:修復物の部分的なリペアが可能。
●【欠点】
•変色の可能性:長期的には水分吸収や着色による変色リスクがある。
•摩耗·破折:強い咬合力に長期間曝される部位では物性の劣化が懸念される。
•術者依存性:技術の習熟度によって仕上がりに差が出る。
■長期予後とメンテナンス
コンポジットレジンの長期予後は、材料選択だけでなく、術式の精度、口腔内環境、メンテナンスの質によって大きく左右されます。
●変色·辺縁漏洩への対策:
•定期的なプロフェッショナルケアによる表面研磨。
•必要に応じて表層の再研磨や部分的な再充填を行う。
●推奨されるメンテナンス間隔:
•3~6ヶ月に1回の定期検診・清掃。
•自宅でのセルフケアも重要(歯間ブラシ・フッ素含有歯磨剤の使用推奨)。
ブログ内には当院のクリーニングやセルフケアについてさらに詳しく扱っているトピックもあります。
お時間ある方はぜひチェックしてみてください。
④まとめ
コンポジットレジンは、審美性・機能性・生体親和性を兼ね備えた非常に優れた修復材料です。かつては前歯部や小さな修復に限られていましたが、材料の進化とテクニックの洗練により、現在では広範囲な症例に対応可能となっています。
今後も、材料のアップデートとともに、より精密で予後の良いコンポジットレジン修復が広がることが期待されます。
ただし、物性面では依然としてセラミックなどと比較して制限があるため、適応症の見極めと術者の技術力が成功のカギを握ります。
より詳しいことを聞きたい方はぜひ直接ご来院ください!
歯科的補助清掃用具の種類について
2025年4月15日
地域密着型歯科医院
宮城県仙台市宮城野区二十人町の仙台ファースト歯科から歯科にまつわる情報を発信していきます
みなさんこんにちは、歯科衛生士の泉谷です
春になりだいぶ桜が咲きましたね。
仙台ファースト歯科の近くにはお花見ができる榴ヶ岡公園や神社やお寺で花見ができます。
私も先日お花見に行ってきましたがちょうど桜が満開で綺麗でした。。
あとは出店で焼き鳥を食べながら桜を見てだいぶ花見を満喫できました。
さて第7回の今日は『歯ブラシ以外の歯科的補助用具』についてお話ししたいと思います。
実は、、、、
歯ブラシのみのプラーク(歯垢)除去率は約60%といわれております
特に歯と歯の間にはプラークが残りやすく、虫歯と歯周病が出来やすい場所になります。
また、歯ブラシのみではプラークを取り除くことが難しいともいわれております
そこで歯ブラシと一緒に歯科的補助用具を使用することで確実に除去率を上げることができます
歯科的補助用具も沢山の種類があるので本日は補助的用具の種類と使用方法を
・歯間ブラシ
・デンタルフロス
・ワンタフトブラシ
・舌ブラシ
の順でご紹介します
歯間ブラシは、歯と歯の間の隙間を清掃するための道具です。
歯ブラシでは届きにくい部分を効果的に掃除できるため、歯垢を取り除くのに役立ちます。
歯ブラシと歯間ブラシを使用した際のプーラクの除去率は約95%です。
特に、歯と歯の間にスペースがある人にはおすすめです。
歯間ブラシの使い方は比較的簡単です。
ブラシ部分を歯の隙間に優しく挿入し、歯面に沿わせて前後に動かして清掃します。
サイズや形状がさまざまで、個人の歯間の広さに合ったものを選ぶことが大切です。
サイズが合わない歯間ブラシは歯茎を下げてしまうので注意が必要です
種類としてはブラシの部分がナイロンタイプとゴムタイプ。
柄の部分がL字型とストレート型に分かれます。
・ナイロンタイプはプラークの除去率が高く全体的に清掃がしやすいです
・ゴムタイプは比較的初めての方に使おすすめです。全体に清掃がしやすいですがナイロンタイプより清掃は劣ります
・L字型は全体に清掃しやすいです
・ストレート型は前歯の清掃がしやすいです
仙台ファースト歯科ではナイロンタイプのL字型を取り扱っています。
サイズもさまざまで7つあります。
自分の歯間ブラシのサイズが気になる方は歯科衛生士がぴったりなサイズをお薦めするのでぜひ聞いてみてください。

デンタルフロスは、歯と歯の間の歯垢を取り除くための細い糸です。用途として歯間ブラシと似ていますがデンタルフロスは歯と歯の間の隙間が狭い部分に使用します。
歯ブラシとデンタルフロスを使用した際のプラークの除去率は約86%です。
デンタルフロスを使用することで、歯ブラシでは届かない部分を清掃でき、虫歯や歯周病の予防に役立ちます。
デンタルフロスの使い方(糸巻きタイプ)は、フロスを約40cm程度に切ります。
両手の中指に2~3回巻きつけます。(必ず中指です!)
残りの部分を利き手の中指に巻きつけます。
両手の親指と人差し指でつまんでピンと張ります。
歯と歯の間に当ゆっくりと横に動かしながら、歯と歯の間に挿入します。
歯の側面に当てて上下に動かします。
外す時はゆっくりと横に動かしながら取り出します
デンタルフロスにはさまざまな種類があります。
種類としてはホルダータイプ(取手付き)、糸巻きタイプ、ワックスタイプ、ノンワックスタイプがあります。
ホルダータイプはF字タイプの前歯に使いやすいタイプとY字タイプの全体、特に奥歯に使いやすいタイプがあります。
糸巻きタイプは自分の指に巻きつけて使用するタイプです。初めは使い辛い感じがあると思いますが慣れてくると感覚が指に伝わりやすく操作全体にしやすくなります。またホルダータイプより経済的です。
ワックスタイプは名前の通りデンタルフロスにワックスがついてるタイプです。ワックスがあると滑りがいいので初心者の方にオススメです。
アンワックスタイプはワックスがついていないデンタルフロスになります。ワックスタイプよりプラークの除去効果が高いですが滑りないので慣れるまで使い辛い点があります。
初めてデンタルフロス使い方にはY字タイプか糸巻きタイプのワックスありがオススメです。

ワンタフトブラシは、毛束が1つしかない小さな歯ブラシです。歯ブラシでは磨きにくい場所をピンポイントで磨くことができ、使用する用途もたくさんあります。
親知らずの隙間、矯正器具やブリッジなどの器具の隙間、歯並びが悪いところ、インプラントの周辺、抜けたままになっている歯の周辺に使用するのがオススメです
親知らずは斜めに生えてくることがあります。親知らずの歯茎に隙間が空いてしまし磨きのことが多くなることがあります。ワンタフトブラシだとピンポイントにはと歯茎に当てることができます。
ワイヤー矯正をしていると矯正器具と付けるだけ通常の方よりも磨き辛く虫歯のリスクが数倍上がると言われています。ワンタフトブラシをワイヤーの下に毛先が入るように挿入し、掻き出すように使用します。
ブリッジとは歯を抜いた両隣の歯を橋のようにつなげて装着する被せ物です。特に抜いた歯の上の人工の歯を浮かせているため、隙間に食べ物が挟まりやすくなります。人工の歯と歯茎の間にワンタフトブラシを挿入し小刻みに動かします。またブリッジは土台になっている歯が虫歯になってしまうと3本とも治療の必要がるため、毎日の歯磨きがとても大切です。
歯の並びが重なっていたり、違う方向で生えていると磨きにくく食べ物が残りやすいです。その際は山型にカットされているワンタフトブラシを使用すると磨きやすいです。
インプラントは様々な原因から歯がなくなってしまったところに埋める人工の歯。インプラントは人工歯ではありますが、天然の歯と同じく歯周病にかかります。
原因としてインプラント周辺の磨き残しです。人工歯のため自覚症状が少なく、気が付いたときには歯周病がかなり進行しているケースもたくさんあります。インプラントの周りの炎症が悪化すれば、最悪の場合インプラントが抜けてしまうこともあります。
インプラントは大変高価なものですし、手術も必要です。せっかくいれたインプラントが抜けてしまえば、治療からやり直しになってしまいます。そのため、磨きやすいワンタフトブラシで細部をしっかり磨かくことをオススメします。
ワンタフトブラシの使い方はワンタフトブラシを鉛筆みたいに持ちます。
毛先を歯面に当てながらそのまま小刻みに動かします。
力を入れすぎると傷になる可能性があるので優しく動かすのがポイントです。

舌ブラシは、歯を磨くためではなく、舌苔といわれる舌の表面に付着した汚れや細菌を取り除くために使用される道具です。舌の表面は食べ物の残りカスや細菌が蓄積しやすいため、口臭や不快感の原因になることがあります。舌ブラシを使うことで、これらの汚れを除去し、口腔内の衛生を保つことができます。特に口臭や味覚の向上、誤嚥性肺炎の予防にも効果的です。
舌ブラシは、通常、柔らかい毛やゴム製の突起がついており、舌を軽くこするように使います。定期的に舌を掃除することは、口臭予防や口腔内の健康に良い影響を与えると言われています。
舌ブラシの使い方は舌を軽く出し、ブラシを舌の奥から手前に向かってやさしくこする。
こすった後、ブラシを水で洗い流し、もう一度同じように繰り返す。
清潔になったら、口をすすいで終了です。
舌ブラシを使う際には、強くこすりすぎないように注意し、舌を傷つけないようにしましょう。
また舌が乾燥している場合は専用のクリーニングジェルを使用すると痛みがなく汚れを取ることができるのでオススメです。専用のクリーニングジェルは1,5cmほど出して舌に塗布します。少し時間をおいてから舌を磨くと汚れが浮いてくるのでそのあとに優しく擦りましょう。

今回は歯科的補助用具のお話しをしました。日々の歯磨きと一緒に使うことで、口腔内の健康維持にとても効果的です。
歯ブラシもそうですが基本的に交換の目安は1ヶ月程度です。(使い捨てを除いて)
ただ、毛先が広がっていり、糸が切れていた場合早めの交換をオススメします。
わからないことがあれば担当医・担当衛生士が教えるので是非ご質問ください
それではまた!
保険診療と自費診療のギモン
2025年4月1日
みなさんこんにちは!
今日は、
TOPIC 1:歯科保険診療と自費診療の違いと選択基準
TOPIC 2:銀歯(保険診療)のメリットとデメリット
TOPIC 3:セラミック(自費診療)のメリットデメリット
TOPIC 4:セラミックを長持ちさせるポイント
の4本立てでお話していきます。まず、よく患者様からご質問されることの多いこのテーマ、
TOPIC 1:歯科保険診療と自費診療の違い
についてお話します。医科では例えば風邪を引いた時、保険診療で薬を貰ったりすることが大半かと思いますが、歯科も当然のように保険診療を選択することがベストなのでしょうか。
日本の歯科医院では、治療の費用に関して 保険治療(保険診療) と 自費治療(自由診療) の2種類があります。
1. 保険治療(保険診療)
健康保険が適用される治療で、費用の一部を患者が負担し、残りを保険でカバーする仕組みです。
特徴
•国が定めた診療報酬制度に基づく:治療内容や料金が法律で決められている。
•比較的安価:一般的には3割負担(高齢者や子どもは1~2割負担)。
•基本的な機能回復が目的:見た目の美しさより、噛む・話すといった基本機能の回復が優先される。
代表的な治療内容
•虫歯治療(銀歯・コンポジットレジン)
•根管治療(歯の神経を取る治療)
•歯周病治療
•抜歯
•入れ歯(部分入れ歯・総入れ歯)
•ブリッジ(一部適用)
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2. 自費診療(自由診療)
健康保険が適用されず、治療費を全額自己負担する治療です。
特徴
•治療の自由度が高い:最新技術や高品質な材料が使用可能。
•審美性が高い:見た目の美しさや耐久性を重視できる。
•治療の選択肢が広い:保険適用外のインプラントやホワイトニングなどが可能。
代表的な治療内容
•セラミックやジルコニアの詰め物・被せ物(銀歯の代わり)
•インプラント(人工歯根を埋め込む治療)
•ホワイトニング(歯の漂白)
•矯正治療(ワイヤー矯正やインビザラインなどのマウスピース矯正)
•精密根管治療(歯科用顕微鏡を使う根の治療)
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大まかに言うとこのような違いがあります。
それでは、どちらを選ぶべきなのでしょうか?選択基準をお話します。簡単に分けると、、
•機能回復だけでOK →保険治療
•審美性や耐久性を重視したい→自費治療
•長期的に考えてトータルコストを抑えたい→場合によっては自費治療が有利(耐久性が高い素材を選べる)
どちらを選ぶかは、 治療内容・費用・見た目・耐久性 などのバランスを考え、自分に合った選択をするのが大切です。つまり、これに対する答えは人それぞれということになります。
ただし、それぞれの治療を選ぶ際、それぞれのメリットデメリットを把握しておく必要があります。
TOPIC 2:銀歯(保険診療)のメリットとデメリット
例えば銀歯(メタルインレーや銀の被せ物)は、保険適用で安価に治療できるメリットがありますが、虫歯が再発しやすい(二次虫歯になりやすい) というデメリットもあります。その主な理由は以下の4つです。
1.銀歯は歯とピッタリ密着しにくい
保険診療での型取りの材料は、自費診療のものに比べて安価なものを使用します。このため、精度は自費診療のものと
比較すると劣ります。また、経年的にセメントが溶け出すと歯との間に隙間が生じ、二次虫歯になるリスクが上がりま
す。
2.金属は膨張や収縮などの変形を起こす
銀歯は 熱によって膨張・収縮 する性質があります。
•熱いものを食べると銀歯が膨張
•冷たいものを飲むと銀歯が収縮
また、噛む力などにより金属は変形することもあります。これらの繰り返しによって、歯と銀歯の間にミクロの隙間
が生じやすくなり、虫歯の再発につながる のです。
3.表面がザラつきやすく、汚れが付きやすい
銀歯は、セラミックと比べると 表面がザラザラしやすい ため、プラーク(歯垢)が付きやすく、細菌が繁殖しやすく
なります。
4.銀歯の下の虫歯が発見しにくい
銀歯の下で虫歯が進行しても、見た目ではわかりにくいことが多いです。
また、レントゲンでも銀歯が光を遮るため、虫歯の進行が確認しづらいことがあります。その結果、虫歯に気づいた
ときには進行していて、神経を取る必要があるケースも あります。
また、セラミックはセメントを介して歯と化学的に結合(接着)しますが、銀歯は接着せず、セメントの摩擦力と
機械的な嵌合力で維持させる(合着させる)ため、外れないような形態にするべく、削る量が多くなってしまいます。
二次虫歯になってしまった場合、どんどん削る量が増えていき、歯への侵襲はどんどん多くなってしまうのです、、、
⸻
それでは、既に入っている銀歯をなるべく長持ちさせるためのポイントを3つお話します!
✅ 定期検診(半年に1回)で銀歯の隙間や虫歯のチェックをする
✅ フロスや歯間ブラシ を使い、銀歯の周りも丁寧に清掃する
✅ セラミック治療 に変えることで、虫歯リスクを減らす
銀歯は保険適用でコストが抑えられる一方で、虫歯の再発リスクが高いため、治療の再介入が必要になったり、それにより
削る量も増えてしまうので長期的に見るとセラミック治療の方が良い場合もあります。
TOPIC 3:セラミック(自費診療)のメリットデメリット
自費診療であるセラミックのデメリットは費用が高いことがあげられます。ただし、高いにはそれだけの価値があります。自費診療はそれぞれのクリニックがコストに合った金額を設定するため、材料費や製作費(技工料)にコストがかかる場合、当然費用は高くならざるを得ません。そのため、セラミックの被せ物はおおよそ10万~20万円くらいかかります。そんなセラミックの最大のメリットは虫歯になりにくいことです。その理由は、主に以下の4つの特性によるものです。
1.細菌が付きにくい(プラークの付着が少ない)
セラミックは表面が非常に滑らかで、水分や汚れを吸収しにくい性質を持っています。そのため、プラーク(歯垢)が
付着しにくく、虫歯や歯周病のリスクが低くなります。
2.着色や劣化が少ない
銀歯(メタル)やプラスチック(レジン)は、時間とともに劣化し、表面がザラついたり、歯との境目に隙間ができ
やすくなります。
一方、セラミックは耐久性が高く、長期間ツルツルの状態を維持できるため、細菌がたまりにくいです。
3.歯との密着性が高い
セラミックの詰め物・被せ物の型取りをする際は、精度の良い型取りの材料を使用することが多いため、出来上がって
くる被せ物の精度も良くなります。また、技工士さんが製作にかける時間も保険の材料に比べて長く、ルーペなど を使って精密に作製していくため、歯との密着性は高くなります。
そのため、治療後に歯との間に隙間ができにくく、虫歯が再発するリスクが低くなります。
4.金属アレルギーのリスクがない
銀歯(保険の金属)は、唾液によって微量の金属イオンが溶け出すことがあり、金属アレルギーや歯ぐきの黒ずみの
原因になることがあります。
セラミックは金属を含まないため、こうしたリスクがなく、歯ぐきや体に優しい素材です。
以上のように、セラミックは表面が滑らかで汚れが付きにくく、劣化しにくいため、虫歯のリスクが低い といえます。ただし、 日々の歯磨きや定期的な歯科検診は必須 です。
TOPIC 4:セラミックを長持ちさせるポイント
セラミックが良いのは分かったけれども、セラミック治療の寿命(耐用年数)ってどのくらいなの?というご質問にお答えします。
セラミック治療の 寿命(耐用年数)は 一般的に約 7~15年 といわれていますが、適切なケアをすれば 20年以上持つこともあります。
セラミックの種類ごとの耐久年数の目安
| セラミックの種類 |
耐用年数(目安) |
特徴 |
| ハイブリッドセラミック |
5~10年 |
プラスチックを含むため耐久性がやや低い |
| オールセラミック |
7~15年 |
天然歯に近い透明感があり、審美性が高い |
| ジルコニアセラミック |
10~20年 |
強度が高く、奥歯にも適している |
| E.max(イーマックス) |
10~15年 |
強度と審美性のバランスが良い |
お口の中の状況は人によって異なるため、上記はあくまで目安ではあります。ただ高いお金をかけて入れたセラミックであればもちろん長持ちさせたいですよね。そのためのポイントを4つお話します。
1.定期的な歯科検診(半年に1回)を受ける
これが一番大事です。定期検診に通うことで、噛み合わせのチェック や 小さなトラブルの早期発見 が可能に
なります。 歯ぎしりや食いしばり の影響を確認してもらうのも重要です。
2.ナイトガード(マウスピース)を使う
歯ぎしり・食いしばりが強い人は、セラミックが割れるリスクがあります。就寝時に ナイトガードを装着 することで
負担を軽減できます。
3.硬いものを無理に噛まない
氷、硬いナッツ、骨付き肉などを強く噛むとヒビが入る原因 になります。特に オールセラミックは強い衝撃には弱い ので注意が必要です。
4.適切な歯磨きをする(歯と歯ぐきの境目に注意)
セラミック自体は虫歯になりませんが、歯とセラミックの境目から虫歯になる可能性があります。歯ブラシや
電動歯ブラシ、フロス・歯間ブラシを活用すると効果的です。
いかがでしたか?保険診療、自費診療をともに理解した上で選択していくのが大切です。専門的な内容も含む難しい
お話もあるので、分からないこと、不安なことがございましたら担当の先生やスタッフにお気軽にご質問ください。
また、なるべく歯を長持ちさせるには、材料の選択だけではなく、その後のメンテナンスが非常に重要であるということ
を知っておいていただけると嬉しいです!
それではまた!