子供の口腔ケア
2025年7月30日
みなさまこんにちは。
歯科衛生士の東海林です。あっという間に7月も終わりですね。
8月は夏祭りシーズン!仙台では花火大会もあります。暑すぎるので引き続き熱中症には気をつけましょう!
最近は、2人の子供たちとお休みにはおうちプール三昧★
気の緩みから着々と日焼けをしてしまい、後悔先に立たず…ですね。
さてさて、今回は子供の口腔ケアについて、年齢別にポイントと合わせてお伝えしていきたいと思います。
子供の健康を守るうえで、「歯とお口の健康」はとても大切です。
乳歯はやがて永久歯に生え変わりますが、乳歯のむし歯は将来の歯並びや噛み合わせ、
さらには全身の健康にも大きな影響を与えることがあります。
ここでは、子供の成長に応じた口腔ケアのポイントを

⑴0〜6ヶ月(新生児乳児前期)
⑵6か月〜1歳頃(乳歯の生え始め)
⑶1歳〜2歳(奥歯が生え始める頃)
⑷3歳〜5歳(乳歯列が完成する時期)
⑸6歳〜12歳(混合歯列期:乳歯と永久歯の入れ替わり)
⑹思春期(12歳以降)
の順にお話ししていこうと思います。
⑴0〜6か月(新生児〜乳児前期):お口まわりの健康の土台づくり
この時期はまだ歯が生えていないことがほとんどですが、口腔ケアの始まりとして重要な時期です。
唾液や母乳、ミルクの残りが口の中に残って細菌が繁殖するのを防ぐためにも、清潔に保つ習慣が大切です。
【ケアのポイント】

•授乳後にガーゼや柔らかい布を使って、
口の周りや歯ぐきをやさしく拭いてあげましょう。
•口の中を触られることに慣れさせるために、
遊びの中で「お口を開ける」「ほっぺを触る」などのスキンシップも効果的です。
•この時期に舌の白い汚れ(舌苔)が気になる場合もありますが、
無理に取ろうとせず、気になるようなら小児科や歯科に相談しましょう。
・この時期の哺乳瓶の消毒もとても重要です。
※以下に哺乳瓶の消毒について詳しくお伝えします。
赤ちゃんは、生まれてすぐはお母さんから
もらった免疫(移行抗体)に守られていますが、
それは徐々に減少していきます。とくに生後3か月ごろまでは、外からの細菌やウイルスにとても敏感な時期。
哺乳瓶や乳首には、目に見えないミルクカスや雑菌が残りやすく、
それを通して腸炎や口の中の感染症を起こすこともあります。
清潔な哺乳環境を保つことは、健康な成長に欠かせない第一歩です。
【消毒のポイント】
•毎回ミルクの後に洗浄・消毒をするのが基本
•消毒前に、まずぬるま湯と専用ブラシでしっかり洗う
•消毒方法は3種類:
① 煮沸消毒(鍋で5〜10分)
② 薬液消毒(哺乳瓶専用の消毒液に浸す)
③ 電子レンジ消毒(専用容器を使用)
•消毒後は清潔な場所で自然乾燥し、密閉容器などに保管することが大切です。
⑵6か月〜1歳頃(乳歯の生え始め)

一般的に、最初の乳歯(下の前歯)は生後6か月ごろから生えてきます。
歯が生え始めたら、いよいよ本格的な口腔ケアのスタートです。
【ケアのポイント】
•歯が1本でも見えたら、歯ブラシでのケアを開始します。ヘッドの小さな乳児用歯ブラシを使いましょう。
•1日1回、寝る前のタイミングで親がしっかり仕上げ磨きを行います。
•歯磨き粉はまだ使わず、水だけで十分です。
•歯がためなど、口の中を刺激するおもちゃもお口の発達に効果的です。
•歯が生え始めたら初めての歯科受診をし、フッ素塗布を行いましょう。
⑶1歳〜2歳(奥歯が生え始める頃)
この時期には上下4本ずつの前歯がそろい、徐々に奥歯(第一乳臼歯)も生えてきます。
食事の内容も離乳食から幼児食へと進み、むし歯のリスクが高まります。
【ケアのポイント】
•仕上げ磨きを1日1〜2回、特に夜寝る前はしっかりと行いましょう。
•歯ブラシは子どもが握りやすいタイプを選び、親が仕上げ磨きを徹底してください。
•歯磨き粉はフッ素濃度500ppm以下のものを米粒大の量から少しずつ使っても良いですが、
まだ飲み込んでしまうことが多いのでフッ素の濃度と量には注意が必要です。
•おやつの与え方にも注意を!だらだら食べはむし歯の原因になります。時間を決めて与えることが大切です。
•定期的に歯科健診を受け、小さいうちから歯科医院に慣れることもとても大切です。
⑷3歳〜5歳(乳歯列が完成する時期)
この時期には乳歯がほぼ生えそろい、20本の乳歯でしっかり噛むようになります。
自分で歯磨きをしようとする意欲も出てきますので、自分で磨く習慣をつけましょう。
夜の仕上げ磨きをはしっかり行うようにしましょう。
【ケアのポイント】
•子どもに歯磨きを「習慣づける」ことが重要です。遊び感覚や絵本を使って歯磨きへの興味を引きましょう。
•歯磨き粉はフッ素濃度500〜950ppmのものを使い、うがいができるようになれば使い始めてOKです。
•定期的に歯科健診を受け、フッ素塗布や歯並びのチェックを行いましょう。
•反対咬合などの場合は早めに確認や必要に応じて介入する場合もあるので歯科医院で診てもらいましょう。
•親子での「ながら歯磨き」(お風呂の中で磨く、歌いながら磨くなど)も楽しく習慣化する工夫になります。
•甘いおやつやジュースは頻度を決めて与えましょう。
•うがいの練習をしましょう。最初はご両親のうがいしているところを見てもらい、マネするところから始めてみましょう。
•乳歯列では、上の前歯と奥歯の歯の間がむし歯になりやすいため、仕上げ磨きの際にフロスの使用も始めてみましょう。
使い方や、使った方がいいのか等、心配なことがあれば私たち歯科衛生士に聞いてみてくださいね!
⑸6歳〜12歳(混合歯列期:乳歯と永久歯の入れ替わり)
6歳頃から永久歯への生え変わりが始まります。最初に生えるのは「6歳臼歯」と呼ばれる第一大臼歯。
乳歯の奥から生えるため、見落とされやすく、非常にむし歯になりやすい歯です。
【ケアのポイント】
•生えたばかりの6歳臼歯は溝が深くて磨きにくく、しかも歯質がまだ弱いためむし歯になりやすい歯です。
仕上げ磨きの際には重点的に磨くようにしましょう。
•歯磨き粉は**フッ素濃度950ppm以上(市販の子供用で最大値)**のものを使い、うがいもきちんと行えるように指導します。
•生え変わりの時期は自分での歯磨きも難しくなるため、子ども自身が磨いたあとに、
親ができる限り仕上げ磨きをしてチェックします。
小学校3年生くらいまで、できるならそれ以上でもしてあげられるといいと思います。
•歯列矯正の必要性の検討もこの時期から始まります。歯科医院で定期的なチェックを受けましょう。
•フッ素塗布、シーラント(奥歯の溝を埋めてむし歯を予防する処置)など、予防処置も積極的に取り入れましょう。

⑹思春期(12歳以降):自立とセルフケアの確立
中学生以降は乳歯がすべて抜け、永久歯に置き換わります。
部活動や学業で忙しくなる時期ですが、歯の健康を維持する意識を育てることが大切です。
【ケアのポイント】
•歯磨きの回数や方法を自分で管理できるように促すことが大事です。
•デンタルフロスや歯間ブラシを使ったケアにもチャレンジさせましょう。
•食生活も乱れがちになるため、間食や甘い飲み物の摂取量の管理をアドバイスします。
•歯科健診は年に3〜4回を目安に、むし歯だけでなく歯肉炎のチェックも行いましょう。
★全体を通して大切なこと
1.仕上げ磨きは最低でも小学校低学年までは継続
2.生活習慣(食べ方・飲み方・時間)を整える
3.定期的な歯科健診とフッ素塗布
4.楽しくポジティブに習慣づける
5.保護者の意識が子どもの歯の健康を左右する
乳幼児期から正しい口腔ケアの習慣を身につけることは、将来の健康への投資でもあります。
毎日の小さな積み重ねが、むし歯のない健康な笑顔につながります。
お子さんと一緒に、楽しみながらケアを続けていきましょう。


